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カーテン素材を比較しよう!天然繊維VS化学繊維 【機能別の選び方付き】 

カーテンにはさまざまな素材があり、近年サスティナブルな観点から天然素材も注目されています。今回は繊維の素材とその特徴、機能別にもご紹介します。

カーテンにはさまざまな素材があり、近年サスティナブルな観点から天然素材も注目されています。今回は繊維の素材とその特徴、機能別にもご紹介します。

天然繊維

綿(コットン)

肌なじみがよく柔らか。洗濯に強い素材

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(キャプション)ふんわりやわらかい生地もあれば、ジーンズ生地や帆布のようなタフな生地も綿素材。(どちらもKURASIKUより)


綿は花が咲き終わり、実が熟して開裂すると綿毛のある種子が現れます。この綿花=コットンボールから採取した繊維が綿です。綿の産地や繊維の長さなどもさまざま。綿繊維には天然のよじれがあり、このよじれによって接触面が小さくなり、さらりとした肌触りになります。

【メリット】
比較的安価。やわらかな風合い。適度な弾力性、耐久性。アルカリに強く石鹸や合成洗剤で洗濯可能。

【デメリット】
洗濯で縮みやすい

麻(亜麻=リネン) 

さらりとした質感が人気のナチュラルインテリアの定番

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麻独特の不ぞろいな糸の節が癒しの雰囲気を作り出してくれます

麻繊維の種類は大変多いのですが、カーテンとしてよく使われているのは亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)です。麻の主成分はセルロースで繊維の中央の細い穴が開いた形状をしています。そのため天然の速乾素材としてキッチンクロスや衣料品としても活躍しています。生地としては張りやコシがありますが、水洗いするとくったりと馴染みます。

【メリット】
水分をよく吸収し、乾きやすい。綿の1.6倍ほどの強度がある。清潔感がある。

【デメリット】
価格が比較的高い。しわになりやすく強く洗濯すると繊維が傷み毛羽立ちやすい。洗濯で縮みやすい

大麻(ヘンプ)

経年変化が美しい日本最古といわれる繊維

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大麻×綿のやわらかな風合いのカーテン。KURASIKUの「ooasa」

日本最古といわれる素材ですが、繊維がかたく、精錬や紡績が難しいため明治時代以降はほとんど姿を見せなくなりました。しかし近年石油に代わる資源として見直され、衣料品を中心に少しずつ市場に出始めているものの、カーテンなどのインテリアファブリックとしては今も珍しい素材です。家庭用品品質表示法では、「麻」とよべるのは「亜麻(リネン)」と「苧麻(ラミー)」だけで、大麻は「指定外繊維(大麻)」と表示されます。

【メリット】
さらりとした感触と優れた吸湿・発散性があり夏は涼しい。吸湿発熱効果や保温効果もあるため冬は温かい。オールシーズン活躍。

【デメリット】
価格が高い。

竹(バンブー)

1年に3~8m成長。環境負荷が少ない素材として大注目

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バンブーコットン100%のカーテン(KURASIKUより)

一般的に竹のバンブーカーテンというと、ブラインドや簾に用いられるものを指すことが多いようですが、バンブー繊維としてカーテンにしているものもあります。バンブー繊維は非常に短いため単独で織るとチクチクした風合いになり、綿や麻と混紡することが多い素材です。おにぎりの竹皮が昔から日本人の暮らしを支えたように、竹そのものに通気性、抗菌性、速乾性があり、水を吸わせればしなやかに曲がり、包むものの水分を保つ働きもあります。

【メリット】
抗菌性、防臭性、吸放湿性に優れている

【デメリット】
織・編みの構造によっては特有のチクチク感が残る

和紙

あらゆる機能を網羅する天然の機能繊維

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土に還る生分解性をもった和紙布も。(KURASIKUより)

和紙を細かく切ってこよりのようにし、それを積むように糸にして織る「紙布(しふ)」は、江戸時代のはじめ頃から存在しており、木綿や藤糸を混ぜることもあったようです。現代においてカーテン素材として用いられるのは非常に珍しいのですが、古来からの技術を応用してつくられる特殊な和紙糸で織られたカーテンもあります。

【メリット】
非常に高い吸水性、調湿性、消臭性、抗菌性がある。テキスタイルにした場合高いUVカット機能も備える。染色性が高く美しく染まる

【デメリット】
高価格なものが多い。汚れが落ちにくい

化学繊維・合成繊維

ポリエステル

機能や加工をつけやすい化学繊維NO.1の生産量を誇る素材

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生産量、諸肥料ともに化学繊維のナンバーワン!カーテンの素材としても厚地ドレープやレースカーテンのどちらにおいても最も多用される素材です。原料は石油や石炭、天然ガスで、同じ合成繊維であるナイロンやアクリルよりも耐熱性が非常に高く、カーテンのヒダの形状記憶などの加工がしやすいのが魅力です。

【メリット】
虫やカビに強い。日光による強度の低下や黄変が起こらない。洗濯してもすぐ乾く

【デメリット】
吸湿性は低く、静電気が起こりやすい。汚れを吸着しやすいため洗濯を繰り返すと次第に薄汚れる

アクリル

ウールに似たあたたかな風合い。ニット気分のほっこり感

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軽くてふんわり柔らかで羊毛に似た性質をもち。石油や石炭、天然ガスなどを原料としています。カシミヤのようにやわらかな風合いのものから、モヘヤのようなハリのある風合いのものまで幅広く製品化されています。セーターや毛布などに多用される素材です。

【メリット】
軽い、やわらかい、高い染色性、カビや虫に強い、洗濯しても乾きやすい

【デメリット】
静電気が起こりやすい、毛玉ができやすい

ナイロン

しわに強い素材。無機質でスタイリッシュなインテリアに

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石油や石炭、天然ガスを原料としています。触り心地は冷たくつるりとした印象です。1935年に世界初の合成繊維として誕生して以来、現在は水着や傘、アウトドアグッズなどにも使用される非常にタフな素材です。

【メリット】
最も強度が高い繊維のひとつ。よく伸び弾力性がある。しわになりにくい。発色性がいい。静電気が起きにくい。カビに強い。

【デメリット】
ハリ感がない。日光に長く当たると黄変することが多い。あたたかみがない。

レーヨン

絹のような光沢をもつヒダと発色が美しい素材

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自然に存在する木材パルプ原料とし、科学的な方法で繊維として再生することから「再生繊維」ともよばれます。レーヨンとは「光る糸」という意味で、「人工の絹」と称されるほど美しい光沢をもっています。

【メリット】
光沢がありドレープが美しい。吸水性は11%と高く、染色性が高い。

【デメリット】
引っ張りに弱く、しわになりやすい。濡れるとさらに強度が低下。

機能別にカーテンの素材を選ぶ

吸湿性・調湿性

吸放湿性とは、空気中の水蒸気を収着したり、放出したりする特性のことです。吸放湿性が優れているカーテンは、室内の湿度をコントロールできるため、快適に過ごすことができます。

おすすめのカーテン素材 大麻(ヘンプ)、麻(亜麻=リネン)、竹(バンブー)、和紙、レーヨン

UVカット

通常の窓ガラスの場合、屋外と比べて晴れの日は80%、曇りの日でも約50%の紫外線が室内に入るといわれています。床や家具の日焼けを防ぎ、赤ちゃんなどのデリケートな肌も紫外線から守ります。

おすすめのカーテン素材 和紙、竹(バンブー)、大麻(ヘンプ)、ポリエステル抗菌性・制菌性

抗菌性・制菌性

一般的に抗菌・制菌カーテンとよばれるものはポリエステルに機能を付加したものが多く、抗菌性カーテンは大腸菌や黄色ブドウ球菌などの細菌やカビを分解・無害化し、清潔で安全な空間を保ちます。制菌性は細菌そのものの活動を停止または低下させ、増殖を抑制する加工を施したカーテンです。一方天然繊維がもつ性能は、植物そのものが本来持っている機能になります。

おすすめのカーテン素材 和紙、竹(バンブー)、ポリエステル、アクリル、ナイロン消臭性

消臭性

生活臭の原因物質にはアンモニア・酢酸・イソ吉草酸・ノネナールの「4大悪臭」があり、消臭カーテンはこれらの不快臭を解決してくれます。ニオイの原因が菌にあることも多いため、抗菌機能を併せ持ったものもあります。

おすすめのカーテン素材 和紙、竹(バンブー)、ポリエステル

保温性・断熱性

断熱性とは本来、外からの熱を反射させる遮熱機能をさし、繊維の中に金属を混ぜる方法や生地にアルミやステンレスなどをコーティングする方法が使われています。
保温性については外気を遮断する仕組みのほかに、生地に室内のあたたかい熱をため込むという性質を生かす方法もあります。その場合、保温性は生地の厚さに比例しますので、保温性だけを求めるなら生地厚の遮光カーテン(光を遮断する)を選択するのもありです。

おすすめのカーテン素材 綿(コットン)、大麻(ヘンプ)、ポリエステル

遮光性

外からの光を遮断するカーテンで、色や等級によって規定レベルがあります。遮光はレースではなく主に厚地に備えられた機能で、表と裏の生地の間に光を吸収するための黒糸を編み込んだり、樹脂などのコーティングを施すといった方法で光を遮っているものが大半です。夜間仕事をしていて昼間に就寝したい方におすすめです。

おすすめのカーテン素材 ポリエステル、ナイロン

防炎性

防炎カーテンとは、燃えないカーテンではなく、火がついても黒く焦げて燃え広がりにくい機能のカーテンのことで、有事の際は約5~10分の時間を稼いでくれるといわれています。消防法で設置が義務付けられている場所は病院や商業施設などのほか、マンションのおよそ11階建て以上のお部屋です。防炎機能は、難燃剤を練り込んだ糸で作る方法と生地に薬剤加工をして防炎機能を持たせる方法の2つがあります。

おすすめのカーテン素材 ポリエステル、ナイロン

防音性

家の近くに線路があったりペットの声が気になったりする方におすすめの機能。防音カーテンは、織り方を密にしてすき間を埋めることで、音を遮断したりはね返したりする仕組みです。主に音を吸収する吸音性カーテン、生地の裏側にコーティングするなどして音を跳ね返す遮音性カーテンなどがあります。防音カーテンは生地を厚く、重くすることで高い遮音性を発揮します。

おすすめのカーテン素材 ポリエステル

機能に優れた天然素材のカーテンおすすめ3選

このように、カーテンの素材で主流なのは、さまざまな機能を加工できるポリエステル。でも天然素材が植物として本来持っている力は、ポリエステルの機能に劣らないものも少なくありません。次にそんなポリエステルに対抗できる素晴らしい機能をもった天然素材カーテンを3つご紹介します。

機能のオールラウンダー!和紙カーテン『kami』

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<生地スペック>素材:和紙100%

『kami』に使われている和紙繊維「CURETEXⓇ」の原料は、多年性植物であるマニラ麻の葉鞘(ようしょう)から抽出した繊維。調湿性や抗菌、UVカットなどの自然の機能に加え、独自の製法によって洗えば洗うほど機能が高まり、土に生分解されるなどの特性をもちます。また、世界最高水準の安全な繊維製品の証として「エコテックスⓇスタンダード100」を認証。赤ちゃんの下着レベルの安全性が認められています。

 

人気1の天然素材。麻カーテン『エブリ』『ナグ』

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<生地スペック>素材:麻100%。画像左が厚地リネン『ナグ』、右が薄地リネン『エブリ』
   
リネンならではの不ぞろいな糸の節が心地よく、光や風と調和しながら癒しの空間を作り出してくれます。
オシャレ度が高いうえ、夏を涼やかにしてくれる機能と雰囲気は他の素材を圧倒。
厚地の「ナグ」やガーゼのような薄地の「エブリ」など、厚さや透け感が多く選べます。

日本人の文化が証明する機能。竹(バンブー)カーテン『take』

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<生地スペック>素材 :タテ...綿100%/ヨコ...竹55%綿45% ※投入混率

『take』はコットンと竹を混紡したカーテンで、帯電性や消臭性、UVカットにおいて高い効果が認められています。ニオイの成分「酢酸」においては98・0と、ポリエステルの消臭カーテンよりも高い数値です。また、ポリエステルのUVカットカーテンはカット率75%以上が一般的ですが、『take』は92%です。

素材別の特徴に合わせてカーテンを選びましょう

カーテン素材の代表的なものをいくつかご紹介しましたが、近年は従来を超える高機能繊維や、化学繊維でありながら環境負荷の少ない繊維が次々と登場しています。カーテンは素材によって機能だけでなく空間の雰囲気も大きく変える力があるので、ぜひご自宅の窓の特徴や悩みに合わせてカーテン素材を選んでみてください。