いつもKURASIKUを応援してくださっている皆様へ。
この度、期間限定で和紙布「kami」の藍染め作品28点の企画展を開催します。
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『藍と和紙布』展
【開催日】6/17(月)10:00~
※~8/17(土)までの開催予定していますが、1点もののためなくなり次第終了
【開催場所】KURASIKUのWEBサイトのみ
【販売商品】和紙布「kami」の藍染め作品28点
※サイズや柄は1点1点異なります。
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藍で染めた和紙の布。出会うべくして出会った2つの宝
2022年KURASIKUに登場以来、常に先頭を走り続けている和紙100%テキスタイル「kami」。調湿、抗菌、消臭、UVカットなど従来の機能性カーテンをしのぐ優れた機能をもちながら、3か月で土に還る100%生分解性をもった唯一無二の素材です。
そしてジャパンブルーといわれ、日本人の美意識の原点ともいえる染料、藍。
和紙と藍。
日本文化の歴史を語る上で深いつながりがあるこの両者が、初めてテキスタイルとして融合します。自然のものが生みだす美しい景色をぜひご覧ください。
藍染めについてもっと詳しく▼
この企画展を開催するのには、理由があります
皆さんは、生地の原反のロスや不良といった言葉は聞いたことがありますでしょうか?
生地の原反(織り上げた生地を巻きつけたロール)には、糸そのもののキズや汚れ、生地を織ったり染色したりする過程の中で発生するキズや汚れが必ずあります。
素材によっては、特有の糸の節やネップ、加工シワやスジ、ムラなどが生じることもあります。
これはどんな生地でも製造上避けられないものなのですが、このまま商品化するとお客様やお取引先のクレームになってしまうため、一般的なカーテンメーカーは、キズ回り約数十センチ~1m単位でキズを避けてカットし、廃棄することがほとんどです。
この廃棄生地と、生産ロスは今に始まったことではなく、ずっと以前からテキスタイルメーカーの頭を悩ませている大きな問題のひとつ。
小さなキズや汚れがあるだけで、一生懸命に命を注いで作った生地の多くが廃棄せざるをえなかったり、使われずに返品されてしまったりするのです。
お客様の深い理解が良いものづくりにつながっていく
そんな業界の常識をなくし、お客様との信頼関係で成り立っているのが、このKURASIKUというブランドです。
KURASIKUの布は自然素材100%ですから、伸びたり縮んだり、カーテンの右と左で若干丈が違ったり、色が変化していったり、短繊維ならではのムラやキズなども当たり前に存在します。しかし、これらを不良でなく魅力として受け止められるよう仕様を工夫したり、お客様に理解いただいてから購入してもらったりしながら、ほぼ廃棄せずに製品化できています。
そしてこれまでお客様から生地についてクレームをいただいたことは一度もありません。
それは、自然素材の特性と私たちの思いに対するお客様の深い理解があってこそ。
これは、決して当たり前のことではありません。
私たちはいつもお客様お一人おひとりへの感謝の思いでいっぱいです。
KURASIKUを応援してくださり、理解してくださり、本当にありがとうございます。
和紙布「kami」は特別な技術で織られた最も繊細な生地
しかし、和紙布「kami」については少し事情が異なります。
調湿、抗菌など素晴らしい機能をもちながら赤ちゃんの肌着にも使える滑らかなテクスチャをもった「kami」ですが、その名の通り原料そのものが和紙100%。和紙を数ミリ単位にスリットし、丁寧に撚糸し、天日干しで自然乾燥してやっと出来上がる和紙糸は、優れた機能を維持するために10年もの歳月をかけて開発に成功した、唯一無二の布なのです。
そのため長繊維や短繊維とは全く異なり和紙糸は非常にデリケート。天候にも左右されやすく、伸縮性も少なく引っ張れば切れてしまうので、製織にも相当な技術を要します。そんな布であるがゆえに、キズはどうしても通常の布に比べ発生しやすいもの。和紙ならではの特徴となるものは製品化していますが、難しいと判断しているものも、実は多くあるのです。
職人へのリスペクトとお客様への感謝を込めて
でも私たちはこの布を1㎝たりとも捨てたくないのです。
KURASIKUが廃棄生地ゼロにこだわって製品づくりをしているという理由もありますが、思いとして強いのはやはり、同じものづくりの担い手として、和紙繊維「CURETEXⓇ」を作る職人に対するリスペクトがあるからです。
キズのある和紙布に新たな命を吹き込む「藍」
そこで、吸水性が高い和紙布ならではの特性を生かし、天然染料「藍」を使って新しい命を吹き込み、キズを楽しめるテキスタイルを作ることにしました。
私たちは以前から、企業として、体にも環境にも良い藍という染料への理解や技術の習得に力を注いできました。社内では草木染プロジェクト「あたたか実」を立ち上げ、草木染作家石川雅夫先生と共に、数年にわたって藍染めへの理解を深めてきたのです。昨年は藍の植物を育て、染料を作ることにも成功しました。
今回このプロジェクトメンバーが中心となって制作したのが「藍と和紙布展」です。
サイズも柄もそれぞれ、1点ものです
製作した作品は全部で28点。
大小さまざまな大きさのテキスタイルを中心に、あづま袋やクッションカバーもご用意しています。
サイズも柄もバラバラ。ボタンホールなどもなく、用途も自由です。
小窓カーテンにしたり、壁に飾ったり、チェストの上に敷いたり。
藍と和紙布の生きるエネルギーがあなたの暮らしの彩となれば幸いです。
「藍と和紙布」展、ぜひ一度ご覧ください▼