何度も繰り返す"バタバタ"収納スペース。原因は?
一般社団法人日本インテリアファブリックス協会認定
窓装飾プランナーでインテリアファブリックのコーディネーターである出口季代さん。
顧客のニーズやライフスタイルに合わせて、窓まわりやインテリアのプランニングをされています。
そんな出口さんにお聞きしました。
―――ボックスやカゴを使って収納スペースを整頓したのに、なぜ維持するのが難しいのですか?
出口さん:「収納ボックスやかごを使った整理術は、整理した当初は劇的にすっきりするのですが、
ボックスから出したり、しまったりするひと手間が意外に面倒なのと、
ラベルを張らないと何がはいっているか分からず、さっと取り出せたないといった課題があります。」
こまめに整理整頓するクセがないと、
使っていくうちにどんどん元通りになっていく、ということですね・・・。
そこで今回、出口さんがおすすめしてくださったのが、
目隠し&間仕切りカーテンを使った整理術です。
住まいに馴染みやすい自然素材100%の布で、家じゅうの収納スペースをスッキリ解決しましょう。
目隠し&間仕切りカーテンをしたい収納場所ランキング
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第1位・・・シューズクローク/シューズクローゼット/玄関の収納棚
第2位・・・クローゼット
第3位・・・洗面所・ランドリールーム
第4位・・・パントリー/物置き
番外編・・・階段のぼり口
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【第1位】目隠し&間仕切りカーテンをしたい収納場所「シューズクローク」
シューズクロークは、来客用の玄関と、家族用の玄関を分けることで
靴で散らかりがちな玄関を常にきれいに保つことができるのが魅力です。
壁一面に収納棚を設置することでたくさんの靴を収納できるようにしてあります。
出口さん:「ところが実際に住んでみると、玄関に収納しておきたいものがどんどん増えるうえ、
手が届きにくい棚の上のほうを有効に使えず、
棚の下にばかり物があふれかえってしまう、という方も多いんです。」
傘などの雨具、スケートボード、自転車にベビーカー、
砂あそびセットやサッカーボールなどの遊び用おもちゃ、
さらに玄関用のお掃除道具から雪の降る地域では雪かき用スコップまで。
家族が増えればその数も増えていくばかりですよね。
そこで突っ張り棒と目隠し&間仕切りカーテンが登場!
―――シューズクロークに目隠し&間仕切りカーテンをする場合の生地選びのコツは?
出口さん:「玄関は光が入りにくい場所で暗くなりがちです。
重い印象の厚い生地でなく、透け感のある明るい色の生地を選びましょう。」
透け感たっぷりのリネンカーテンは、見えるようで見えず、
玄関を狭く感じさせません。
また、コットンカーテンでも明るいカラーの生地をチョイスすれば
暗いイメージをほっこり温かな雰囲気へと変えてくれます。
@[blindfold-of-shoe-cloak.html]
【第2位】目隠し&間仕切りカーテンをしたい収納場所「クローゼット」
クローゼットといえば、折り戸の扉がついているイメージですが・・・
出口さん:「新築を計画する際に、予算の都合で真っ先に削られる場所が、実は、寝室やこども部屋。
特にクローゼットの扉を仕方なくあきらめた、という方は多いんです」
子どもが成長するまでは、子ども部屋が物置きになるので、クローゼットの扉を省略しよう、とか、
窓のカーテンも、取り急ぎ白のレースだけかけておこう、とか。
「削る」というよりも「あとでそろえていく」という考え方が多いそうです。
―――クローゼットに目隠し&間仕切りカーテンをする際に気を付けたいことは?
出口さん:「クローゼットの間口が広い場合や、お子様の部屋の場合は、
突っ張り棒だと強く引っ張れば落ちる危険性があります。
壁に穴をあけることになりますが、カーテンレールを付けて掛けることをおすすめします。」
カーテンレールを付ければ、カーテンの開閉もスムーズになるので安心ですね。
【第3位】目隠し&間仕切りカーテンをしたい収納場所「洗面所・ランドリールーム」
家事導線がしっかり考えられた家は、オープンな間取りが主流ですが、
住み始めると、リビングから丸見えになってしまう洗面所やランドリールームが
気になるという方も多いようです。
やはりトイレや洗面所などの水まわりは、雰囲気だけでも
リビングと仕切っておきたいというと思う人が多いのかもしれません。
―――洗面所&ランドリールームの目隠し&間仕切りカーテンのポイントは?
出口さん:「どれだけ見えないようにしたいか、事前に決めておくこと。
特にランドリールームは日当たりのいい方角に設計してあることが多く、
ランドリールームからの光でキッチンが明るく保たれているというお宅も多いんです。
キッチンが暗くならなくて、でも干した洗濯物が見えない、というのが理想ですね。」
―――おすすめの生地はありますか?
出口さん:「"何を干してあるか分からなければいい" という方は、
薄いガーゼのようなリネンカーテンでも問題ありませんが、
"洗濯物のシルエットすら分からないようにしたい" という方には、
少し目のつまった薄地を選ぶとよいかと思います。」
気になる方は、カーテンの色を真っ白でなく少し色味のわかる生地を選ぶと、
洗濯物の色もわからなくなるのでおすすめです。
@[madomo-mekakushi.html]
【第4位】目隠し&間仕切りカーテンをしたい収納場所「パントリー/物置き」
パントリーはキッチンアイテムの収納スペースです。
限定した季節やシーンでしか使用しない鍋や器、
紙コップや割りばしなどのパーティカトラリ、水筒や弁当箱等のアウトドアカトラリなど
キッチン棚には収納しきれないキッチンアイテムを収納している方が多いのではないでしょうか。
こちらもスムーズな家事導線のためキッチンのすぐ脇に設計されることが多いのですが、
扉をつけるほどスペースを確保できない方もいて、目隠し&間仕切りカーテンのニーズが高いのだそうです。
―――パントリーの目隠し&間仕切りカーテンを選ぶ時のポイントは?
出口さん:「キッチンスペースとパントリーは一体化していることが多いため、
できるだけ狭く感じないように、目隠し&間仕切りカーテンの生地は薄く、
丈はのれんのような感覚で、短めにすることがポイントです。」
【番外編】目隠し&間仕切りカーテンをしたい場所「階段のぼり口」
収納スペースではないものの、目隠しや間仕切りカーテンの需要が高い場所があります。
それが「階段のぼり口」。
冬、二階から冷たい空気が降りてきて、1階リビングがなかなか暖まらない。
夏は逆に、暑い空気が降りてきて、リビングが冷えない。
そんな悩みをもつ方が、冬、手軽にできる暖房対策(防寒対策)として、
目隠し&間仕切りカーテンを使うのだそうです。
―――冷暖房効率を上げるための目隠し&間仕切りカーテンでおすすめの生地は?
出口さん:「空気をできるだけシャットアウトするために、生地は厚めに、丈は長めのものを選びましょう。
でも気を付けたい点がひとつ。厚く丈の長い生地は重いため、
突っ張り棒が落ちる危険性のないよう工夫が必要です。」
―――突っ張り棒が落ちないようにするにはどうしたらよいですか?
出口さん:「突っ張り棒を選ぶ際に、比較的太くて、壁との接着部分が広い、
耐久重量が高いものを選ぶといいでしょう。」
いかがでしたか?
ズボラなあなたでも家じゅうの収納スペースをすっきり解決してくれる
目隠しカーテンや間仕切りカーテン。
今年の大そうじこそ、
使い勝手がよく、見た目もキレイな収納スペースを作ってくださいね。