麻・リネンカーテンの種類
「リネンカーテン」とは本来、亜麻(あま)素材のカーテンをさします。一方、麻カーテンとは、リネン(亜麻)を含む、いくつかの麻素材をまとめた総称をさします。
「リネンカーテン」というと、ほとんどのお店ではこの亜麻を取り扱うことが多いのですが、自然素材100%のカーテンを展開するKURASIKU(クラシク)では、希少な麻カーテンを何種類も開発しています。
そこで、KURASIKUのスタッフに、それぞれの素材の魅力についてお聞きしました。紹介してくれるのはプランナーのSachikoさんです。
1.リネン(亜麻)
繊維が細くしなやかなため、やわらかな透け感があるのが特徴。ナチュラルカラーでもどこか洗練された印象があり、節も少ないため滑らかな表情を楽しめます。リビングや寝室に、軽やかで落ち着いた空気感をもたらしてくれる素材です。
2.コットン混リネン(綿×亜麻)
リネンの張りとコットンの柔らかさを併せ持ち、やや厚みのある優しい風合いが特徴。生成りや淡いトーンの色合いがよく似合い、ナチュラルモダンなインテリアと好相性です。扱いやすく、日常使いにもぴったりの万能タイプです。
3.ラミー(苧麻)
太くてコシのある繊維から作られ、シャリ感と光沢のあるしっかりとした質感が魅力。リネンよりも糸の節が表面に現れやすく、ざっくりとした表情に個性が光ります。和の空間や、涼やかさを演出したい夏のインテリアにおすすめです。
4.ヘンプ(大麻)
素朴で野性味のある風合いが印象的。ザラっとした手触りと通気性の良さが特徴で、色味は藁のような自然なベージュ系が多く、落ち着いた自然なトーンが空間に静けさを添えます。時間をかけて育てたような深みを感じさせる素材です。
落ち着いた雰囲気のポイントは素材の風合い
インテリアでは「カラー」を重視する人も多いと思いますが、落ち着いた雰囲気を求めるなら、色と同じくらい「素材独自の風合い」も重要視しましょう。
〔POINT①〕王道は抜け感のあるナチュラルさ。
素材 | リネン100% |
生地名 | エブリ |
カラー | アイス |
価格 | ¥4,800~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
〔POINT②〕自然素材ならではの荒々しさも素敵。
素材 | 大麻(ヘンプ)100% |
生地名 | ooasa |
カラー | 麻色 |
価格 | ¥14,960~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
〔POINT③〕上質さを求めるなら自然な光沢感もあり。
素材 | リネン100% |
生地名 | ナグ |
カラー | きなり |
価格 | ¥9,350~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
麻・リネンカーテンの窓コーディネート
光と風をやわらかく受けとめる、麻・リネンカーテン。素材の透け感や色合いを活かして、窓辺に洗練された表情を与えるコーディネート例をご紹介します。
ヘリンボーン柄に織られた個性あふれる1枚です。厚地カーテンよりも圧迫感がなく、プライバシーはちゃんと確保できる丁度いい中厚生地。一見コットンらしい柔らかさを感じるのですが、洗うとリネンらしい洗いざらし感が出るので、とてもバランスのいい素材だと思います。
素材 | リネン52%、コットン48% |
生地名 | アンクル |
カラー | ブラウン |
価格 | ¥4,800~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
ほんのりピンクカラーの極薄リネン生地で、外の景色が透けて見える透明感が魅力。この「エブリ」という生地はカラーの種類が豊富なので、インテリアに合わせて楽しくコーディネートしてみてください。
素材 | リネン100% |
生地名 | エブリ |
カラー | ビスケット |
価格 | ¥4,800~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
外からの光を拡散して室内を明るくしてくれる、透明なほどの白を超えた白。そんな表現がぴったりの苧麻100%カーテンは、麻の中でも最もツヤ感を感じる素材です。
素材 | 苧麻(ラミー)100% |
生地名 | sayu |
カラー | なし |
価格 | ※要問合せ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
化学染料では出せない、大麻繊維そのものの色合いがこだわる大人の好奇心を満たしてくれる生地です。
素材 | 大麻(ヘンプ)100% |
生地名 | ooasa |
カラー | 麻色 |
価格 | ¥14,960~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
モダンで洗練された雰囲気をつくるのにおすすめ。生地のサイドに走る黒糸のステッチがアクセントになります。中厚生地なのでプライバシーも安心です。
素材 | リネン100% |
生地名 | ナグ |
カラー | うすぐもり |
価格 | ¥9,350~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
麻・リネンカーテンの目隠し&間仕切りコーディネート
軽やかで透け感のある麻・リネン素材は、視線をふんわり遮りつつ、空間を圧迫しない間仕切りにも最適。自然素材ならではの心地よい仕切り方を集めました。
照明のダクトレールにホームセンターなどに売っている専用のフックを取り付け。そのフックにKURASIKUオリジナルの紐のパーツを結び付けて間仕切り。
透け感がたっぷりあるリネンなので、圧迫感がなく、むしろ明るく開放的な空間に仕上がります。
素材 | リネン100% |
生地名 | エブリ |
カラー | スノー |
価格 | ¥4,800~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
頻繁に家族が行き来する場所の間仕切りは、生地のサイドについたあこや貝のボタンで生地をたくし上げるアレンジがおすすめです。黒糸のメローロック仕様が際立っておしゃれ。
素材 | 大麻(ヘンプ)100% |
生地名 | ooasa |
カラー | 麻色 |
価格 | ¥14,960~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
すっきりと澄み切った青空のような爽やかなカラーの超薄地リネン。カラーで遊びがあっても生地が軽やかなので、シンプルなインテリアを邪魔しません。
素材 | リネン100% |
生地名 | エブリ |
カラー | スカイ |
価格 | ¥4,800~ |
サイズ | 巾150cm×丈120・140・180・200・220・240㎝ |
長く付き合うためのお手入れと取り扱いのコツ
麻やリネンのカーテンは「洗えるの?」「シワになったり縮んだりしない?」と気になる方も多いはず。こちらもKURASIKUのSachikoさんに聞いてみました。
①洗える?シワになる?気になる疑問に答えます
基本的には洗濯可能ですが、洗濯機を使う場合はネットに入れて弱水流でやさしく洗い、陰干しするのがおすすめです。素材の特性として多少のシワは避けられませんが、それも麻の風合いとして楽しむのが上級者のスタイルです。
②洗濯するとどれくらい縮む?縮んだ時の対策
洗濯後には3〜5%ほど縮むことがほとんど。気になる方はオーダーカーテンであれば丈に余裕をもたせて購入する必要があります。KURASIKUではカーテンを吊るパーツがフックではなく、紐状のものをご用意しているので、生地が縮めばパーツを長めに結ぶことでリカバーできます。
③素材を活かす「ラフさ」の楽しみ方
ピシッと仕立てるよりも、少しラフに吊るすことで、自然素材ならではの表情が引き立ちます。完璧を求めすぎず風合いを味わうことが、麻との心地よい付き合い方のコツです。
リネンを選ぶという、大人の選択
ナチュラル素材の再評価
無垢材や自然光を取り入れた空間づくりが見直される中で、麻素材は近年再注目されています。その柔らかな風合いや空気を含んだような軽やかさ、ポリエステルにはない「呼吸する心地よさ」を感じさせてくれます。素材そのものの表情を活かすインテリアは、年齢を重ねた大人の暮らしにこそ、深くなじむ選択肢といえるでしょう。
サステナブル志向と素材選び
リネンは農薬や水の使用量が少なく、土に還る生分解性もあるエシカルな素材。さらにKURASIKUの麻・リネンカーテンはどれも最小限の生地でつくる既製サイズ展開で、廃棄生地を一切出さない製造方法にこだわりがあります。また余計なヒダやプラスチックフック、タッセルも使わない計算されたデザイン設計も魅力。持続可能な美しさに向ける意識こそが、これからの大人の選択といえるかもしれません。
「大人の抜け感」を演出できる質感として人気
整いすぎず、崩しすぎない。リネンの持つ自然なシワややわらかなドレープは、大人の余裕を感じさせる"抜け感"の演出に最適です。無地でも十分に絵になる存在感があり、空間に静かな個性を添えてくれます。過剰な装飾よりも、素材そのものの力で魅せる。そんな引き算の美学が、いま多くのインテリア好きに支持されている理由です。
ぜひリネンの新しい魅力に触れてみてくださいね。